ゆらりか通信

札幌の布雑貨とソーイングのお店・yurarika*店主の日常雑記。
がま口作りの道具

20210128-1

 

1月のBコース(中級者向け)では「がま口コインケース」を作っています。

ソーイングクラスではリクエストが多く、

一度は作ってみたい!と思うアイテムのひとつです。

 

がま口は布を使って作る小物ですが、

わたしはソーイングとは別のカテゴリだと思っています。

作業は大きく分けて「袋布を作る」と「口金を入れる」の2つです。

袋布を作る工程には、ふだんの小物作りでは出てこない作業があります。

まったくないわけではなく、作るものの形にもよりますが、

レシピが複雑になってしまうのでわたしはあまり使わない工程です。

そして口金を入れるのはもちろんがま口特有の作業。

ソーイングとはまったく別物で、どちらかというと工作に近いと思います。

 

このような理由でがま口は布小物作りではちょっと特殊なアイテムです。

ソーイングクラスでは2〜3年に1回くらいのペースで作っていますが、

毎回ほとんどの方が「難しかったー!」と言うくらい、

yurarikaの教室では難物の位置づけです。

実を言えばわたしもあまり得意ではなく、毎回型紙を作るのに試行錯誤。

常に勉強しながらやっています。

 

前置きが長くなりましたが、今日はそのがま口作りの道具について。

がま口専門の教室ではないので、専用の道具は用意せず、

身の周りにあるものを使って「口金を入れる」作業をします。

 

まずボンドを口金につけて袋布を入れ、その次に紙ひもを入れます。

その時に使うのが、マイナスドライバーです。

 

20210128-2

 

これは先が薄い細身のドライバーです。

マイナスドライバーは、ドライバーセットの中に

サイズ違いで2本くらいは入っていると思いますが、

一般的なものだとちょっと先が厚めで口金に入らないことが多いです。

以前は持っているマイナスドライバーをかき集めてやっていましたが、

今年は口金が薄くてこれ以外のでは無理そうだったので、

もともと持っていたものに人数分を追加して用意しました。

 

20210128-3

 

こんな感じで紙ひもを入れていきます。

先が長いので使いやすく、薄いから奥までぐっと入ります。

 

20210128-4

 

紙ひもを入れた後、最後の仕上げに使うのが、口金つぶし。

自宅でも気軽に作れるようにと、

専用の道具はあえて用意しない主義でしたが、

これは今回の教室に向けて新しく購入しました。

以前からがま口をやるたびに買おうか迷っていたのですが、

教室では2〜3年に一度しか作らないし、

自分もふだんはほとんど作らないので、先送りにしていました。

今まではラジオペンチを使っていて、それでも十分に代用可能です。

ただ、毎回ここの工程は手こずるので、

道具を変えてみたら少しやりやすくなるかな?と思い、

いまさらながら使ってみることにしました。

 

20210128-5

 

一番最後に口金の端を締めるのに使います。

使い方はラジオペンチと同じですが、

ピンポイントで力をかけられるので楽です。

 

実際に使ってみると、口金つぶしがいいという人と、

ラジオペンチがいいという人に分かれました。

とは言え、慣れていないので最初はなかなかうまくいかず、

最後の4つ目あたりで1回でできた!という感じでした。

 

この口金つぶし、他の用途はないものかと思っているのですが、

名前が名前だけにたぶんないんだろうなぁと。

こうして道具がまたひとつ増えていきます。

 

2月のAコースでも新しい道具が登場します!

またあらためて記事にしますね。

 

----------------------------------------------------

 

教室からのおたよりが届いているみなさまへ。

リピート企画の投票締め切りが1月30日(土)と迫ってきました。

まだ投票していない方、ぜひぜひご参加をお願いしまーす。

来店できない場合はメールでもOKです。

みなさまの投票をお待ちしています♪

 

 

◇お買い物はこちらから

yurarika web shop

 

 

ランキングに参加しています。

ポチッと応援よろしくお願いします(^^)/


yurarika Facebookページ
facebooklogo

 

インスタグラム

20200117-6

 

 

| 小物作りの基礎講座 | 14:03 | comments(0) | - | pookmark |
ナイロン生地の話 その2

20200523-2

 

ナイロン生地の話、その1からのつづきです。

 

yurarikaのナイロンレシピで必ずやっている、端の始末について。

ナイロン生地はとても細い糸で織られています。

綿や麻に比べてほつれにくいですが、そのままにしておくと、

細ーい糸が毛羽立つように出てくるのできちんと始末します。

 

yurarikaのナイロン小物はナイロン生地のみで他の素材を合わせずに、

裏地なしで作るものがほとんどです。

なので、一枚仕立てで作る場合、脇や底の縫い目をどう始末するか。

巾着袋など一部の一枚もののレシピではジグザグミシンでほつれ止めをしますが、

ナイロン生地は薄くてきれいに縫えないので、

yurarikaのナイロンレシピでは、裁ち目はすべて内側に入るように始末します。

脇、底の縫い合わせ部分は袋縫い、

口は三つ折りにして裁ち目を見えない部分に折り込みます。

 

ファスナーポーチを作る時にこれをどうするか考えて、

裁ち目をファスナーのテープの内側に折り込む、という方法にしました。

普通のファスナーポーチに比べて3倍くらい手間がかかります。

脇は袋縫いです。袋縫いも作業は普通に縫うのに比べて2倍です。

とはいえ、裏地はつけないで作るので、

ファスナーポーチ全体の作業量としては、

裏地付きのものより少なくなります。

 

ナイロン小物のレシピでは、できるだけはぎ目を少なくするため、
パーツを最小限にします。
はぎ目を少なくする理由はアイロンのかかりにくさです。
ミシンをかけると必ずアイロン作業が発生します。
アイロンの手間をできるだけ減らすことと、
割る、折る、の作業がアイロンで完結しないので、
きれいな形に作るため、縫う所を少なくしています。

 

-------------------------------------------------------------

 

6月Bコースの「マスクケース【2】」(写真)では、

そんなことをいろいろと考えながら作った、

ナイロン初の裏地付きレシピ。

今までのナイロンレシピで使っている技がたくさん入っています。

そして現在試作中の7月のエコバッグもナイロン生地で、

こちらも今までの技をいろいろ組み合わせたレシピになりそうです。

 

7月からのレジ袋有料化に伴い、

すでに有料化が始まっているお店もありますね。

新しいエコバッグはそんな暮らしの変化に対応できるような、

便利なアイテムになるといいなと思いながら試作しています。

だいぶゴールが見えてきましたー。

 

 

「マスクの作り方」公開中(カテゴリ内リンク)

 

◇お買い物はこちらから

 

「pa233/プリーツマスク(型紙)」

こちらの型紙ご注文でカラーテープをプレゼントしています。

5月31日ご注文分まで。

 

「プリーツマスクとインナーマスク(キット)」

 

「ガーゼマスク(完成品)」

ご入金確認後1〜2日で発送できます。

 

 

ランキングに参加しています。
ポチッと応援よろしくお願いします(^^)/



yurarika Facebookページ
facebooklogo

 

インスタグラム

20200117-6

 

 

 

| 小物作りの基礎講座 | 14:38 | comments(0) | - | pookmark |
ナイロン生地の話 その1

20200523-1

 

ナイロン生地について時々質問されます。

多いのが「普通にミシンで縫えるの??」というもの。

質感が綿や麻とは違うので、何か特殊なもののように感じるようです。

答えは「縫えます!」。

家庭用ミシンで普通に縫うことができます。

糸は60番、針は11番、どちらも普通地用を使います。

生地特有の扱いにくさと注意点が少しありますが、

ナイロン製の小物は日用品として使うのにとても便利です。

気軽に使えるよう、ナイロン生地についてのいろいろを書いてみます。

 

作る、使う、という観点での素材の特性としては下記のような具合。

 

薄くて軽い

伸びない

撥水加工がされているものが多い

アイロンがかかりにくい

 

薄くて軽いので、袋物に仕立てるととても便利です。

機能をあまりつけず、シンプルにした方が製作が楽です。

yurarikaでは巾着袋、ファスナーポーチ、エコバッグのレシピを作っています。

旅行の時はナイロングッズが大活躍。

巾着袋大小5〜6個、ファスナーポーチ1〜2個、

お風呂バッグ2つ、エコバッグ3つが4〜5泊の旅では常連で、

スーツケースの中はほぼナイロン製の袋物で埋め尽くされます。

撥水加工がされた生地なら水を通さないので濡れたものも入れられます。

伸びないので重たいものを入れても大丈夫。

使っているうちに型崩れすることもないので、

きちんと仕立てれば長く使えます。

 

縫う、という側面から見ても、伸びないというのは便利です。

ミシンをかける時に伸びないので縫いやすいですが、

逆にミシンをかけると縮むので、

1本ミシンをかけるごとにアイロンで伸ばします。

これは他の小物でも共通ですが、

ナイロン生地の場合は意識して伸ばしながら(元に戻しながら)製作すると、

きれいに仕上がります。

 

アイロンについても質問が多いです。

「アイロンをかけてもいいの?」

大丈夫です!ただし低温でかけてください。

化学繊維で熱に弱いことと、撥水加工がされているので、

アイロンは低温のドライでかけます。

スチームは使用しません。

アイロンは筋をつける程度にしておき、まち針で留めたり、

しつけをかけることで折り目の甘さをカバーします。

 

この「アイロンがかかりにくい」のがナイロン素材のやっかいなところで、

三つ折り、四つ折りがとにかく面倒。

これさえなければいいのになぁ、といつも思うのですが、

こればかりは仕方ない。素材の特性なので慣れるしかないです。

yurarikaレシピでは、アイロンで折り目をつけたあと、

そこにミシンをかける工程の場合は折り山をまち針で留めます。

レシピによってはしつけをかけて留めたままにしておき、

あとからミシンをかけることもあります。

かなり手間ひまがかかりますが、

最終的には留めながら作った方が早くきれいにできます。

 

その2につづく。

 

 

 

「マスクの作り方」公開中(カテゴリ内リンク)

 

◇お買い物はこちらから

 

「pa233/プリーツマスク(型紙)」

こちらの型紙ご注文でカラーテープをプレゼントしています。

5月31日ご注文分まで。

 

「プリーツマスクとインナーマスク(キット)」

 

「ガーゼマスク(完成品)」

ご入金確認後1〜2日で発送できます。

 

 

ランキングに参加しています。
ポチッと応援よろしくお願いします(^^)/



yurarika Facebookページ
facebooklogo

 

インスタグラム

20200117-6

 

| 小物作りの基礎講座 | 15:09 | comments(0) | - | pookmark |
小物作りの基礎講座 20

20180123-1

 

基礎講座は前回UPから半年以上たってしまいましたが、ぼちぼち再開。

前回ファスナー小物いろいろの話をして、つづきは次回、としていましたが、

ちょっと飛ばしてまつり縫いのお話を。

 

1月ソーイングクラスのAコース(初心者向け)では、

「バネポーチ【4】」を作っています。

バネポーチにはまつり縫いがつきもの。

まつり縫いがないレシピもあることはありますが、

基本のバネポーチの場合は構造上、避けては通れません。

そしてまつり縫いの苦手な人がなんと多いことか。

yurarikaのレシピはできるだけミシンを使って手縫いの工程は少なくしていますが、

どうしても手縫いじゃないとできない部分も出てきます。

バネポーチのまつり縫いは返し口を閉じるためのもので、

スカートの裾などとは手法が少し違うのですが、

まつり方についてはまた今度で、今日は糸のお話を。

 

まつり縫いをするとき、yurarikaではミシン糸を使っています。

ミシン糸だからミシンにしか使ってはいけないということはなく、

手縫いで使ってももちろんOKです。

ミシン糸を使う理由は、たまにしか出てこない手縫いのために、

いろんな色の糸をたくさん揃えるのがもったいないから。

ミシン糸ならかなりの色数を持っているので、

その中から合う色を選んだ方が合理的なのです。

 

ミシン糸と手縫い糸では撚りの向きが違います。

ミシン、手縫いともに、縫っているうちに糸に撚りがかかるので、

それとは逆向きに撚っておくことでからまらないようになっています。

なので、ミシン糸を手縫いで使うときには、

縫っているうちにからまったり、結び目ができてしまったりするので、

時々撚りをほぐしてあげるのがスムーズに進めるポイントです。

 

20180123-2

 

糸は一本取りで布の色に合わせて選びます。

色を合わせる時はぴったり同じじゃなくても大丈夫。

目立たない色であればOKです。

たとえばこちらのピンクとグリーンにはベージュを使っています。

近いピンクやグリーンもありますが、ベージュの方が糸が目立ちません。

ミシンをかけるときも同じ色です。

選ぶときは布の上に糸を一本で乗せてみてなじむかどうかを確認します。

 

ちなみにこのベージュはフジックスの131番で、yurarikaでは基本の色。

ちょっと渋めのナチュラルカラーによくなじみます。

淡い色なら全部この色で縫ってしまうことも多いです。

 

 

 

 

ランキングに参加しています。
ポチッと応援よろしくお願いします(^^)/


yurarika Facebookページ
facebooklogo

 

 

| 小物作りの基礎講座 | 13:59 | comments(0) | - | pookmark |
小物作りの基礎講座 19

20170718-1

 

いろんなファスナー小物 その1
基本のつけ方で作るポーチ

 

前回紹介したつけ方で表地にファスナーを縫いつけ、
裏地は裏地のみで袋状にし、表地と裏地を別々に組み立ててから、
最後にまつり縫いで口を縫い合わせる方法を、
yurarikaでは「ファスナーの基本のつけ方」と呼んでいます。
袋の形やサイズを変えることで、同じ作り方でいろんなポーチが作れます。
yurarikaオリジナルパターンには初心者コースで作るものから、
カーブがある中級者向けまでたくさんあります。
その中からいくつか紹介します。

 

pa131/ファスナーポーチ・マチ付き(S・M)

20170718-2

 

定番で製作しているポーチで、
SとMの2サイズがセットになったパターンです。
ファスナーの長さと袋のサイズが違うだけで、作り方は同じです。
ファスナーが初めて、という方にはおすすめのレシピ。

 

pa123/舟形ポーチ(M・L)

20170718-3

 

同じ作り方でマチを広く取ったタイプ。
こちらは内ポケットがついています。
Lサイズは25cmのファスナーを使うのでまつり縫いが大変ですが、
全部ミシンで縫うタイプのレシピを参照して、
脇をパイピング始末にすると作りやすくなります。

 

pa088/ポケットポーチ

20170718-4

 

こちらも定番で製作しているのでブログではおなじみですが、
オリジナルパターンは初心者向けになっているので、

店頭のと仕様が少し違います。
ファスナーが12cmと短いので、

2本目のステッチミシンを縫いやすくするため、
他のポーチとは手順を変えて、

ファスナーをつけてから2枚の布を縫い合わせます。

 

pa095/ラウンドポーチ

20170718-5

 

口がカーブしている形です。
縫い代ガイドを使ってカーブを縫うときは、
縫い代の幅にむらが出やすく難しいです。
ファスナーの縫い代7mmを守って一定で縫うようにします。
キルティングの生地を使うことでカーブのラインがきれいに出ますが、

キルト芯をはさめても同じように作れます。
裏地もカーブしているので二つ折りの作業が曲線になります。
そのまま折るのは難しいので、縫い代をぐし縫いで縮めてから、
厚紙で作った型紙を使ってアイロンで二つ折りにします。

 

pa116/メガネケース

20170718-6

 

短いファスナーをカーブさせたパターン。
急カーブなのでファスナー部分はしつけをかけてからミシンをかけます。
キルト芯をはさめて作るレシピで、裏地もラウンドポーチと同じ手法です。

 


 

 

ランキングに参加しています。
ポチッと応援よろしくお願いします(^^)/


yurarika Facebookページ
facebooklogo

| 小物作りの基礎講座 | 15:16 | comments(0) | - | pookmark |
CALENDAR
S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
RECENT COMMENT
ハンドメイドショップブログランキング
モバイル
qrcode
LINKS
PROFILE